《MUMEI》

「…唇噛むな」
「だっ、て…う…」
薄い明かりの中、目がすっかり慣れて日高の顔がはっきりと見えてきた。
でも…、こいつなかなか色っぽいんだけど。
俺に必死にしがみつきながら唇を噛み締め、血が滲んでしまった。
舌先で血を舐めとると唇が僅かに開いた。すかさず舌を滑り込ませると顔を左右に振って半身をよじらせた。
「ン、ん、…ジュ、ンん、……はあ…」
鎖骨に噛み付きながら乳首を親指で転がす。
ボディーソープの匂いが鼻を擽る。以外と滑らかな肌で…、

どんどん俺の頭は麻痺し、下半身も痛い位張り詰めてきた。
乳首に吸い付き脇腹を撫でると、また日高は小さく呻く。
「だから唇噛むな、痛くなるぞ」
「だって…は、…
怖い、声でる…、ん、ふ……」
「声出せよ、聞きたいし」
ぐっとさっきから当たっている日高の高まりを握る。
「あ!やぁ……」

「嫌じゃないだろ?さっきから先っぽ濡れてるし、ほら、唇噛むと触ってやんないよ?」
手の平で先を転がすと日高は甘く息を吐いた。
「悪いけど俺、もうとまんねーし…
日高…お前以外と…いいかもしんねー」

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