《MUMEI》
 姉と母
俺は2時間以上かけて
通学してた

大好きな姉が、側に居るから、苦にはならなかった

特別な時間はとれないけど、おやすみのキスは毎日してた

 
ある日の夜
姉と母の怒鳴り合いが聞こえた
 
母「あんたのせいで、大翔まで、こんな目に…」
「少しは責任感じなさい!」
「いつまでも、家でぶらぶらしてないで、戻りなさいよ!」

姉「ずいぶん、嫌われたものね…」
「そんなに、私が目障りなの!」

母「…」

姉「そう、わかったわ…


よく聞こえなかった

姉は、自分の部屋に静かに戻ったようだ

俺は母の元へ行った

俺「何事なの? 怒鳴り合いなんて」

母「大翔には関係ないのよ…」

俺「……」
俺には関係無い…
言いたい事はたくさんあったけど、
全ての言葉を飲み込んだ

その日以来、姉と母が、
口を聞く事はなかった

 
 

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