《MUMEI》

「お嬢様──」

「アリス、風邪を引くぞ」

「‥‥‥‥ふぇ‥?」

「起きたか」

「ぇ‥‥‥」

≪がばぁっ≫

「兎///!?」

「「?」」

「何を言っている‥?」

「へ‥‥‥」

白兎に‥

黒兎‥。

「あれ‥‥?」

ココ‥

ウチが昨日来とった場所や‥。

「何故こんな所で寝ていた‥?」

「‥ぇ、ぁ‥その‥(汗)」

アレは──‥

夢やったんやろか‥。

それとも──‥

「お嬢様?」

「ぁ‥、ごめんな、変なトコで寝てもうて(苦笑)」

「いえ、ご無事でいらっしゃれば何の問題も──」

「とにかく‥、中に戻るぞ」

「‥ぁ‥、うん///」

やっぱ夢‥‥

「ん‥?」

「にゃ♪」

「!?」

グレイ‥

何でココに‥?

「何だ、ソイツも連れて来ていたのか」

「えっ、ううん、グレイはウチのずっと部屋に‥‥」

あれ‥?

もう夢なんか現実なんかどうかさえ分からんくなってきてもうた‥。

「アリス、何かあったのか」

「ぇ、ううんっ、ちょっと──夢見とったんや(苦笑)」

「夢‥?」

「白兎達そっくりな兎とか、グレイにそっくりなチェシャ猫とか──」

「‥随分と変わった夢だな‥」

「でも──楽しそう(微笑)」

「──‥ハク‥お前は」

「クロウも本当は興味があるんじゃない?(微笑)」

「ある訳が無いだろう」

「意地っ張りだなぁ(苦笑)」

「お前に言われたくは‥」

≪クスッ≫

「「?」」

「ぁ‥、ごめん(苦笑)」

2人の掛け合いが‥

あんまりおかしくて──

思わず笑うてもうた。

「ではお嬢様、お部屋までお連れ致しますね(微笑)」

「ぇ、ウチ別に独りでも‥」

「今のようにしてもらっては困るからな。お前が眠るまで見張る事にする」

「ぇぇ‥(汗)」

そんなんアリなん‥?

でも──

ちょっと嬉しいかも知れへん(微笑)

「ほな、グレイも行こか♪」

「にゃ♪」

「ふふっ(微笑)」

また見れるとええな──‥

あの不思議な夢──。

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