《MUMEI》
 心と身体
姉「大翔、格好付けずに、自分の本性を見て」
 
俺「…本性?」
 
姉「レイプに興奮したっていいじゃない」
「実際に、やらなければ」 
俺「…」
 
姉「変態だって、誰にも迷惑かけなきゃ…それで、いいんだよ…」
 
俺「そんな…ダメだよ…まともにならなきゃ…」
 
姉「それじゃダメ!」
 
俺「…」
 
姉「私は、どんな大翔だって、バカにしたり、笑ったりしないよ」
 
「自分の性癖を認めて」
 
「乗り越えたいなら…」
 
俺「…性癖?」
 
姉「偽りの自分を作らないで!」
 
俺「…偽り…」
 
姉「自分を、さらけだして、私の前では…」
 
俺「…嫌われるよ…」
 
姉「偽ってると、終わっちゃうよ…」
「私たち…ただでさえ…障害だらけなんだから…」
 
俺「…そうだね…」
 
偽るな…か…
 
姉「もうひとりの自分作っちゃダメだよ…」
「私の前では…」
 
姉の手が、俺の手を、握った…

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