《MUMEI》

「フハハハハ…!!」


目の前に立っている怪物は、そんな彼らの視線を気にすることなく、馬鹿笑いしながら僕を見下ろしていたのさ…。



―――…すると…


「誰も居ないわよ…。」


「変だなぁ……確かに聞こえたのになぁ…」


しずか君の部屋の窓辺から、二人の話し声が聞こえてきた。



僕は、のび太としずか君のやり取りを聞いて唖然とした。



―――…おかしい…!


彼らの居る窓辺から、この化け物が見えない筈がない!



僕は訳も解らず、ただ目の前に居る化け物に身体を硬直させるだけだった――…。

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