《MUMEI》

ドレスの小さな綻びを繕うのに──

そう時間はかからなかった。

「はい、直りましたよ(微笑)」

「わぁっ、おーきに///」

お嬢様は‥

花が咲いたような笑顔をみせた。

ドレスを手渡すと──

キラキラとした眼差しでそれを見つめて‥‥

僕に笑いかけてくれた。

「おーきになっ、白兎♪」

「ぁ‥、はい、ありがとうございます///」

お嬢様の笑顔は──

とても眩しくて‥

可愛らしくて──‥

思わず見入ってしまう。

するとお嬢様は──

薔薇色に頬を染めて俯いた。

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