《MUMEI》

「ぇ‥‥」

お嬢様が仰ったお願い≠ノ──

僕は戸惑った。

お嬢様は──‥

僕にアリス≠ニ呼んで欲しいらしい。

でも‥‥‥

僕は執事──。

お嬢様にお仕えする身としては‥‥

どうしてもお名前を呼ぶ事には抵抗が‥‥。

「白兎‥?」

≪ハッ≫

お嬢様が不安げに僕を見ていた。

「む‥無理やったらええから///」

「ぇ‥、いえ、そうでは無く‥(汗)」

「?」

「‥‥‥‥‥‥///」

やはり──

抵抗があるんだよね‥。

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