《MUMEI》

「あの…大丈夫ですか?」


大丈夫ではないことは、見れば分かるがましろは、倒れている2人に聞いてしまった。


全身から血を流している2人が、もちろん答えることはなかった。


ましろは2人の首に刺さっている包丁を抜き、仰向けに寝かせ手を組ませた。


「大丈夫です、きっときっと…また明日会えます。それまでおやすみなさい。」


静かに眠る2人に言うと、ましろは落ちている懐中電灯を拾った。

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