《MUMEI》

「どうぞ。」

安西は暫くいなくなったと思ったら水で冷えたおしぼりを持ってきてくれた。


「あ、ありがと……」

瞼の熱をじんわりおしぼりが吸い取ってくれる。


「……じゃあ、何か歌いますね。“アンパン●ンマーチ”とか?」

「何故アンパン●ン……」

少し、顔が綻ぶ。
アンパン●ンのメロディーが流れてきた。






安西……ありがと。

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