《MUMEI》

「いいか…?

…このノートを使った瞬間から、お前は“キラ”だ。」


死神は長細い指で僕の顔を指差し、意味不明な念を押した――…。



「――…キラ…?」


「そう……人の死を自在に操ることができる究極の存在だ。」


「究極の存在…?

…それは“神”という事か…?」



そんな僕の問い返しを――…


「フハハハハ!

…そう考えるかどうかは、お前の自由だ…。」


死神は豪胆に笑い飛ばした。



「………………。」


僕の眼差しは、すい寄せられるように黒いノートに向けられた――…。

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