《MUMEI》
「アハハ!ふふ…」
俺は携帯の電源を切り風呂場へと向かった。
▽
「電話したかい」
「したよ?ほら貸して」
俺は秀幸からスポンジを奪い背中を洗いだす。
「うなじは念入りにな〜、ノネナール臭いから」
「うるせー!俺はまだそんな年じゃねえ!
う〜まだまだ若いんだからな〜…、この子はいたいけなお兄さんになんて事を」
とはいいながらも匂うか?やばいか?
とぶつぶつ小さな声で嘆く秀幸。
俺はちょっと可笑しくなりながら腕も洗ってやる。
「どんな匂いだってなんだって俺はこれがいーんだよ、俺はあなたが一番好きなのよ」
「ちょっとふざけたイントネーションだけどまあ、ありがとうとだけ言っとこう」
シャワーを強く出し全身の泡を流してあげて、次に俺の体にシャワーをかける。
秀幸はまだ全部洗ってねーのにとかぶつぶつ言いながらスポンジにボディソープを染み込ませた。
「で、どうだったい」
「あー、多分直接話しに来るよ、かなりちかいうちにさ」
「そうなんだ?まあ家もお互いちかいしな、その方がいいか」
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