《MUMEI》

「アハハ!ふふ…」




俺は携帯の電源を切り風呂場へと向かった。









「電話したかい」



「したよ?ほら貸して」




俺は秀幸からスポンジを奪い背中を洗いだす。




「うなじは念入りにな〜、ノネナール臭いから」



「うるせー!俺はまだそんな年じゃねえ!

う〜まだまだ若いんだからな〜…、この子はいたいけなお兄さんになんて事を」



とはいいながらも匂うか?やばいか?
とぶつぶつ小さな声で嘆く秀幸。




俺はちょっと可笑しくなりながら腕も洗ってやる。



「どんな匂いだってなんだって俺はこれがいーんだよ、俺はあなたが一番好きなのよ」




「ちょっとふざけたイントネーションだけどまあ、ありがとうとだけ言っとこう」




シャワーを強く出し全身の泡を流してあげて、次に俺の体にシャワーをかける。




秀幸はまだ全部洗ってねーのにとかぶつぶつ言いながらスポンジにボディソープを染み込ませた。





「で、どうだったい」



「あー、多分直接話しに来るよ、かなりちかいうちにさ」



「そうなんだ?まあ家もお互いちかいしな、その方がいいか」

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