《MUMEI》 ◇◇◇ 帰り道──‥ あたしは蜜樹君と手を繋いで河原の近くを歩いてた。 開いてる方の手には── ケータイを握り締めて。 歩く度に── ストラップの金平糖が小さな音をたてて揺れる。 黄金色に輝く空から降って来る光が── 長く影を伸ばして‥。 隣りで歩く‥‥ 蜜樹君の横顔が眩しい──。 「あ〜んこっ♪」 「ふぇ‥っ」 夕陽に照らされた蜜樹君の笑顔は──‥ ほんとに楽しそうで── 幸せそうで──‥。 ずっと‥‥ この笑顔を見てたいって── そう思わずにはいられない。 ◇◇◇ 前へ |次へ |
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