《MUMEI》 それぞれ活動中葛西先輩と祐が向かったのは、瞳さんがいる『ながしまカメラ』で、志貴と希先輩が向かったのは『シューズクラブ』だった。 志貴が挨拶と言っていたのは、妊娠中の蝶子さんに対してで、蝶子さんと志穂さんはやりとりがあるから、希先輩が代表して挨拶をする事になったのだ。 「それにしても、君達予想以上に目立つね。 他の四人もそんな感じ?」 「まぁ、俺よりは目立つと思いますよ」 「祐也は自覚無いけど、大体似たような感じです」 「何だよそれ!」 「はいはい、手を動かして! …それにしても、祐也君、それ、本当にいいの?」 「いいんですよ、これで」 俺が最初に作っていたのは、忍が催促した指輪だった。 (全く、指輪のサイズまで教えやがって) 有理さんが不思議に思ったのは、サイズの大きさと、俺が選んだビーズの色だった。 (腹黒なあいつには、これで十分!) 俺は黒一色の指輪を早々に完成させた。 そして、黒一色のラッピングをした。 隣では、柊がまだビーズの種類を選んでいた。 「俺が教えなくてもできたんじゃない?」 「いえ、本だと全然ダメでした」 そして、俺は美緒さん用の携帯ストラップも完成させた 前へ |次へ |
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