《MUMEI》

「そのノートは、既にお前のものだ…。

…どう使おうとお前の自由だ。」



「………………。」


僕は暫し考えると――…


ページには何も記さず、パタンとノートを閉じた…。


「賢明な選択だ――…


…誰かを殺したいと強く思ったときに、そのノートを開けばいいさ…

…フハハハハ!」


リュークは高らかに笑い声を発しながら僕を見下ろすと、何処かへと飛び去っていった…。



☆゚・:*:.。○。.:*:・゚☆゚・:*:.。○。



「これが、僕と死神との出会いの一部始終さ…」



出来杉は語り終えると、閉じていた眼をゆっくりと開いた――…。

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