《MUMEI》 綾錦◇◇◇ 十月に入って── だんだん秋が深まってきた。 道を歩いてると色付いた木の葉が降ってくる。 イチョウ並木を抜けて── 向かうのはあの和菓子屋さん。 店の側に来ると── 鴬さんが落ち葉を掃いてた。 「こんにちは♪」 「おや杏子ちゃん、こんにちは。今日は早いねぇ(微笑)」 「あ‥、はい、集会があって授業が短縮だったんです(笑)」 「そうかい、それは幸運だったね(微笑)」 鴬さんは箒と塵取りを立て掛けて── 幸福堂の戸を開けてくれた。 ◇◇◇ 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |