《MUMEI》

◆◆◆

「何すんだ、それで」

「ちょっと待ってね──」

玖珠は紙を折り始めた。

あっと言う間に──

それは鶴の形になった。

「折り紙なんかしてる場合かよ」

「これは只の折り鶴じゃ無いわ」

「?」

その瞬間‥

玖珠の手から折り鶴が飛び立った。

「!?」

「ふふっ、びっくりした?(微笑)」

玖珠は悪戯っぽく笑った。

あの折り鶴‥‥

何なんだ‥?

◆◆◆

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