《MUMEI》

授業が終わり、俺達は秋谷と一緒に俺のアパートへ帰った。

「…なんで来た?」
「うるさいなぁ、俺とお前の中だろう?」
「関係あるのかお前…」

そして、部屋の鍵を開けて、入る。

「…ハァ、いい加減、無理すんなよ?」
「する訳ないだろうが」

秋谷は俺のテーブルに鞄を大っぴらに広げる。

「何すんの?」
「携帯出そうと思って」

普通…ポケットの中にしまわないか?
と…そう思いながら俺はジャンパーを脱ぐ。

「龍也」
「何?」

秋谷は俺の部屋のベッドへ誘導する。

「…しようか」
「え?それは冗談か?」

男同士なのに性行為なんて出来る訳ないだろうが!
…いや…出来るか…

「龍也、好きだ」
その時、俺は秋谷の体を突き放した。

「…秋谷…本気でするのか?」
「あぁ、当たり前だろ?」
「当たり前じゃねぇー!」
俺は漫画みたいにアゴがはずれそうになった。

「怖いんだよ!俺は!痛いって!本当に痛いんだよ!」

秋谷に向かってなんて事を言ってんだ…


「り…龍也」
(これはもしや…)

秋谷は唖然とした。
「ツンデレ?」

「う…うるさい!なんでもねぇよ!」

「ハハハ!ベッドに行こうか」

そして、俺と秋谷はベッドへ横たわる。

「ん…」
秋谷の大分キスは慣れたもんだ。

「好きだ…龍也」
「俺も秋谷の事が好きだよ」

と、ここまでは普通だった。…しかし…

ズボンのファスナーを開けられた時に、思わず目を塞いでしまった。

「フフフ、可愛い」
「…秋谷…信じられないよ」
「なんで?」
「だって…男同士でこんな事」

俺は夢を見ているのか…?
いや、しかし…現実だ。

「龍也…?何首降ってんの?」
「え!いや、なんでもないよ」

そして、俺のあそこを秋谷は触って来た!
俺が体を捩った途端、ベッドが軋む音が聞こえた。

「ハァ…秋谷…俺を…」
「ん?」
秋谷の上目使いにドキッとなる。

「…好きにして」

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