《MUMEI》

「暗…」


「何?齋…」


「稚麻を…」


「うん?」


「頼んで良いか?暗に…」


「ばっ…齋…何を…」僕は、心を見透かされたような気がした。


「ほっほっ…可愛いのお…暗は…」


…なんだ、冗談か…


でも…なんか、様子が変だ…?


「齋?…明日、医者に診てもらえよ。僕が連れて来るから…。」


「暗…医者は要らぬ…大事ないんだえ。」


「齋…連れて来るからな!」


僕は、そう言って部屋を後にした。


後で後悔する事も知らずに…。

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