《MUMEI》 和やかムードの四人そして、商店街の人達の態度が豹変する。 …劇のテンションに近いから、子供達がいなくなった事で、元に戻ったという方が近いかもしれない。 全員が、新しい玩具を見つけた子供のように、キラキラした瞳で俺達を見つめてきた。 「代表して、私が質問するからね」 皆が、瞳さんの言葉に頷いた。 瞳さんはまず、俺達六人の名前をそれぞれ確認し、名前で呼んでもいいかと訊いてきた。 別に構わないと、この場にいた四人は答えた。 柊と希先輩も、構わないだろうと志貴と祐が伝えた。 それから、瞳さんは先程の騒ぎについての説明をしてほしいと俺に頼んだ。 俺は、柊が俺相手に希先輩に対する告白の練習をして、その現場を見た希先輩が柊が俺に告白したと誤解して泣き出して、走り去ったから、柊に追いかけるよう促したと、説明した。 「そうかそうか。やっと柊もヘタレから卒業か〜 希も初カレが出来るし、めでたいな〜」 説明を終えると、祐がしみじみと言った。 「祐、オヤジ臭い」 「何だと! 妹想いの兄貴の発言じゃないか!」 そんな志貴と祐のやりとりを、俺と葛西先輩はあたたかい目で見ていた。 前へ |次へ |
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