《MUMEI》
普通に気になる部分
「盛り上がってる所に、非常に言いづらいんだけど…
さっきから、私達

ものすっっごく! 気になってる部分があるんだけど…

いいかな?」


「何ですか?」


瞳さんは、ゴクリと息をのんで、俺に質問した。


「男の祐也君に、男の柊君が告白して、何で泣くほど希ちゃんがショック受けてたのかな?

普通は…違わない?」


(うっ…)


俺は言葉に詰まった。


「少なくとも、ここにいるメンバーが、例えば俺が勇に告白しても、ただの漫才で終わるんだけど?」


祐介さんが、隣にいる勇さんに『なぁ?』と言うと、勇さんが『まあな』と、頷いた。


「「私達も、泣くほどショックを受けないし」」


二人の側にいた女性達が声を揃えた。


女性達は、祐介さんと勇さんの妻だと瞳さんが説明してくれた。


「さっき、祐也君が、な〜んか、妖しい単語言ってたような気がするんだけど?」


(麗子さんだよな、この人)

明らかに空気が志貴に似ている女性が俺に


氷のような微笑を向けた。

「あぁ、祐希がゲイって部分?」


固まる俺の横で志貴がサラリと言った。


「つ〜かさ、つまり、祐也が受けだから、希が誤解したってだけだよな」

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫