《MUMEI》 普通に気になる部分「盛り上がってる所に、非常に言いづらいんだけど… さっきから、私達 ものすっっごく! 気になってる部分があるんだけど… いいかな?」 「何ですか?」 瞳さんは、ゴクリと息をのんで、俺に質問した。 「男の祐也君に、男の柊君が告白して、何で泣くほど希ちゃんがショック受けてたのかな? 普通は…違わない?」 (うっ…) 俺は言葉に詰まった。 「少なくとも、ここにいるメンバーが、例えば俺が勇に告白しても、ただの漫才で終わるんだけど?」 祐介さんが、隣にいる勇さんに『なぁ?』と言うと、勇さんが『まあな』と、頷いた。 「「私達も、泣くほどショックを受けないし」」 二人の側にいた女性達が声を揃えた。 女性達は、祐介さんと勇さんの妻だと瞳さんが説明してくれた。 「さっき、祐也君が、な〜んか、妖しい単語言ってたような気がするんだけど?」 (麗子さんだよな、この人) 明らかに空気が志貴に似ている女性が俺に 氷のような微笑を向けた。 「あぁ、祐希がゲイって部分?」 固まる俺の横で志貴がサラリと言った。 「つ〜かさ、つまり、祐也が受けだから、希が誤解したってだけだよな」 前へ |次へ |
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