《MUMEI》

◇◇◇

帰り道──

蜜樹君が途中まで送ってくれた。

「お〜、やっぱ綺麗だな、夕焼け♪」

「うん(微笑)」

二人で見る夕焼けは凄く綺麗で──

思わず溜め息が洩れた。

≪ぎゅ‥≫

「ぇ‥っ」

蜜樹君が手を握ってきた。

「───────」

大きな手。

優しい温もり。

眩しい笑顔──。

大好きだよ。

蜜樹君の事全部──。

≪ぎゅ‥≫

あたしはそっと‥

蜜樹君の手を握り返した。

◇◇◇

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