《MUMEI》 ◇◇◇ 名残惜しく思いながらも‥‥ いつもの場所であたし達は立ち止まる。 「また明日な♪」 そう言って去って行く蜜樹君の背中を見つめながら‥‥ ≪ドクン‥≫ あたしは‥‥‥ 思いっきり息を吸い込んだ。 「──ミツキっ」 「‥‥‥ぇ」 蜜樹君が立ち止まって── 振り返った。 「あんこ‥‥///?」 頬が赤いのが── ここからでもハッキリ分かる。 「またねっ♪」 ドキドキで心臓がはち切れそうになりながら‥ あたしは手を振った。 蜜樹君はあたしの方に向き直ると── 満面の笑みで手を振り返してくれた。 ◇◇◇ 前へ |次へ |
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