《MUMEI》 焼餅汁粉◇◇◇ ≪ぴゅうう〜≫ 「ふぁ‥っ、くしゅんッ」 寒‥っ。 もう十二月。 流石に外を歩いてると寒くて‥ マフラーに顔を埋めるみたいにしながら あたしは幸福堂に向かって歩いてた。 木枯らしが吹く度に── 枯れ葉がカサカサ音を立てる。 それにしても‥ 「寒いなぁ‥」 冬なんだし‥‥ しょうがないけど──‥ 「くしゅんッ」 冬は苦手‥。 あの温もりが恋しくなって── あたしは歩調を早めた。 ◇◇◇ 前へ |次へ |
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