《MUMEI》

◇◇◇

あれからどれ位経ったんだろう。

蜜樹君はまだ厨房に籠って‥‥

作るのに没頭してる。

「‥‥‥‥‥‥‥」

大丈夫‥

かな──。

蜜樹君頑張り屋さんだから──

真剣になり過ぎてないか心配‥。

≪そろ‥≫

ほんとはいけないんだけど‥‥‥

つい様子が気になってて暖簾を掲げてるあたし‥。

蜜樹君はあの時と変わらないまっすぐな目をして──

根気よく鶴の形を作り続けてた。

◇◇◇

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