《MUMEI》

今──

私は先輩の部屋で夕飯を目の前に独り考え込んでる。

「あの──先輩」

「ん? ぁ、嫌いやったら別なの作るで(笑)」

「ぁ、いえ、そうじゃなくて──」

「どないしたん? 真冬ちゃん──元気あらへんなぁ」

「ぁ、その──‥ほんとに見つかるのかなぁって(苦笑)」

「特技か?」

≪コクン≫

「自分でもまだよく分からなくて、だから──」

「そないに焦る事ないで?(笑)」

「───────」

「言うたやろ?(苦笑)」

「‥ぁ‥」

「ゆっくり捜したらええ。その内必ず見つかるはずや。それに──、ひょっとしたら真冬ちゃんが気付いてへんだけかも知れへんで(笑)

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