《MUMEI》




「一笑のお願いだ」
「一生ならともかく一笑なら聞かない、どうせまたくだらねー事たくらんでんだろ」





惇は胡座をどかっとかくと煙草をトントン叩いて火をつけた。




俺の倍煙草を消化する惇の灰皿は捨てても捨ててもいつもいっぱいになっている。




「くだらなくないぞ、だってこれは真菜も絡んでる事だしな、な、頼むよ〜!
マジで!俺は惇以外に頼めるキャラを知らないんだ」



「キャラって…、なあ、マジ?真菜ちゃん絡んでるって、あの子ギャグ好きそうに見えないけど」

「…頼む……」





俺はテーブルに両手をついて頭を下げた。








暫くの沈黙……





「はあ、わかったよ、真菜ちゃんに免じて一回かぎりな、
願いはなんだ、…
もうすぐ隆志来るから、早くとっとと語れ」






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