《MUMEI》
その場で入部
「お願い田中君、入部して」

「俺一人が入っても、何も変わりませんよ?」


坂井さんや新入生達は俺だけではなく、志貴や守達の事も疑問に思っていた。


「入ってくれる気はあるのね?」


部長の目が何故か輝いていた。


(別に、いいか)


実は俺は、春日さんの影響で二年生になったら部活をやろうかと考えていた。


部活は、学生の時しか普通にできない貴重なものだから。


(本当は陸上もいいかなって思ってたけど…

こんなに勧誘してくれるなら…いいよな?)


俺は小さく頷いた。


「演劇部さん、時間が押してるんですが…」

「あぁ、すみません!えっと、改めて紹介します」


部長が俺を手招きした。


(行った方がいいかな?)


迷っていたら、他の部員に押された。


「今年の主役の祐也です!」

「しゅっ…?」


(聞いてないぞ!)


「去年は部員が少なくて、祐也と仲の良い友人達に協力してもらいましたが、今年は部員だけの演劇を目指してます!

部員大募集です!

よろしくお願いします!

はい、祐也!」

「え? 挨拶? え〜と、よくわからないんですが、よろしくお願いします」


笑えと言われ笑顔で言ってみた

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫