《MUMEI》

「ハハハハ!」


何故か出来杉は高笑いした。



「何が可笑しいの!?」


「いや失敬…。(笑)

……僕をそんな小さな物差しで測っていたのかと思うと、笑わずにいられなかったんだ。」



ニアは物陰から黙って二人の会話を聞いていたが、その目尻は一瞬ピクリと痙攣していた。



そんなニアの僅かな心の揺らぎすら手の平で転がすように、出来杉は語り続ける…。



「キミの推測は、50パーセントの割合で当たっているよ。

…確かに、しずか君は素晴らしい女の子だ。


…彼女を手に入れることは、僕の夢の一部だったさ…。」

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