《MUMEI》

ふ……志島螢、ちょろいな。
部屋のベッドや家具の裏を漁り始めた。
お札でも調べているんだろうか。


「……てか、いいのか?渡部俺と同室になってもらっちゃって……それにこの部屋は……」

志島螢は角部屋である隣の部屋だろう壁を見た。


「別に、問題無いと思うよ?これから宜しくね。」

だって、それが目的だもん。

夜は静かで好き。
この渇いた体も夢の中では絶頂を迎えられるから……





『…………〜〜〜〜』




う、うるさーい……。




「……うわ、何、何?」

志島螢は跳び起きた。


「シッ、静かに!」

調度、音源のある隣の部屋の壁に志島螢のベッドが接してたから寝ている彼を敷物に聞き耳を立てた。


「オえ、……深夜やどっ 」

僕に言っているのか、隣人に言っているのか。

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