《MUMEI》
衝撃
N〇K教育で絶賛放送中の「つくってあ〇ぼ」

その日は何かが違っていた…。




ゴロリ「わくわくさーん!今日は何を作ってワクワクさせてくれるのー?」


わくわくさん「今日はねぇゴロリ♪このペットボトルを使って素敵なお家を作るよ〜♪」

ゴロリ「おうちぃ♪?このペットボトルでぇ〜?ほんとぉ〜わくわくさん♪?」

わくわくさん「ふっふっふー、うたぐってるねぇーゴロリ君♪まぁまぁ見てなさい」

わくわくさん「まずこのペットボトルのこの部分に…」



いつもの様にゴロリをわくわくさせなきゃ、今日のは凄いぞぉ♪
そう思いながらペットボトルにカッターを当てる。

その時だった…。

ガシャーン!! ガラガラ!!

突然〇HKスタジオのドアが大きな音をたてたかと思うと、ぞろぞろと黒いスーツを着た体格の良い男達がわくわくさんを囲んだ。
男達は全員サングラスをかけ、スーツの上からでもわかるくらい筋肉隆々である。

わくわくさん「なっ………何なんだ君達はっ…!!!」

わくわくさんが恐怖で声を裏返し、早口で叫ぶ。
すると奥のドアから少し小柄な黒スーツの男が一人やってきた。
やはりサングラスをかけているが他の黒スーツよりは筋肉は目立たない。

男「あんたがわくわくさんかぁ…へっ、確かにわくわくするような顔してやがる」

わくわくさん「君がこいつらのリーダーかっ!?今は収録中だぞっ!出てってくれ!!」

わくわくさんが恐怖で震えながらも小柄な黒に叫ぶ。その瞬間に黒スーツの男達数人がゴロリの腕をを掴みあげ拘束した。

ゴロリ「うわぁ!わくわくさーんっ!!」

わくわくさん「ご、ゴロリー!!!」
リーダーの男「…連れていけ」

リーダー格の小柄な男がそう言って顎でドアの方に合図を送るとゴロリは男達に連れられて行く。

わくわくさん「ま、待て!!?ゴロリを何処に連れていくつもりだっ!!?」

リーダーの男「へっ、…わくわくさん…あんたに作ってもらいたいもんがあるんですよ」

リーダーの男がわくわくさんの目の前で威圧するように静かに言い放つ。

リーダーの男「あんたにはある兵器の開発を手伝って…いや、開発主任として俺らについてきてもらいたい…」

わくわくさん「ふざけるなっ!兵器だと!?僕にそんなもの作れるわけないだろ!!」

リーダーの男「あんたの大好きな牛乳パックの空…」

わくわくさん「…っ!?」

リーダーの男「古新聞…ペットボトルにセロテープ…うちにはそれらを6000トン用意する資金がある。世界で唯一存在するA級工作者のあんたなら核ミサイル級の兵器を作れるはずだ」

わくわくさん「出来る訳無いだろっ!!」

わくわくさん「だいたいにしてA級工作者はもう一人いるじゃないか!!」

リーダーの男「……くっくっく……はははっ……」

リーダー格の男が静かに笑う。その瞬間、わくわくさんの脳裏に嫌な情景が思い浮かんだ。
わくわくさんが声を震わせながら男に答えを求める。

わくわくさん「ま……まさか……」

リーダーの男「ノッポさんは死んだよっ!」

わくわくさん「…ひぃっ!!」

リーダーの男「我々への協力を拒んだ為に……ゴン太君と一緒に仲良く天国に送ってやったんだよ!!」

わくわくさん「ひっ!!?……なんて…なんてことを…ノッポさんは……ぅぅ……くそぅ…」

わくわくさんが力無く膝を付き、目に涙を溜めている。涙が一滴、わくわくさんの眼鏡を濡らした。
男達がわくわくさんの腕を掴み上げ、拘束する。

リーダーの男「あんたは拒否出来ないさ!何てったってゴロリはお前の唯一の友達だからなぁっ!!!はっはっは!!」




ゴロリ………。
…。

男達に連れられてわくわくさんはスタジオから去っていった…。




その日を境に、わくわくさんはNH〇から姿を消した…。



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