《MUMEI》
‐茉莉‐
1枚のメモにそう書いて‥‥

窓際のあんたの机に入れたんがウチの定期便の始まりやった。

『好きや。』

たったこの一言やねんけど‥‥

書くんはむっちゃドキドキしたんやで。

ペン持つ手ぇが震えて‥‥

何度も書き直した。

そないしてやっと書いた──

あんたへの最初の恋文‥。

あんたはまだ持っとってくれとる‥?

それとも‥‥

捨ててもうた‥?

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