《MUMEI》

◇◇◇

こうして歩いてると──‥

何だか夢の中にいるみたいな気がしてくる。

こんなに綺麗なお花畑で蜜樹君と一緒にいられるなんて──

ほんとに夢みたい。

「ほんっといい天気だよなぁ(笑)」

眩しそうに空を見上げて蜜樹君が言った。

「おっ、そうだ。写真もう何枚か撮っとくかな(笑)」

蜜樹君はケータイでチューリップを撮り始めた。

「──ねぇ?」

「?」

「ぁ‥ううん、何でも──」

◇◇◇

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