《MUMEI》

「それは…“6面カメラ”ね…!?」


ようやくドラミは、そのカメラの正体に気づいた。



「そうだよ……キミのお兄さんが持っていたカメラさ……。」



出来杉は、床に散らばった6枚の中から1枚の写真を選び出し、ゆっくりと拾い上げる――…



そして、その写真をつぶさに見つめた。



「……………。」


キラ……出来杉は沈黙している…。



ドラミは固唾を飲んで、その様子を睨んでいた――…。



ニアのこめかみにも、一筋の汗が流れ落ちた――…。



どこでも窓を挟んで対峙する3人の間に――…


ピリピリと張りつめた緊張の時が流れてゆく―――……。

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