《MUMEI》

「‥?」

ドアの覗き穴から見てみたけど‥‥‥

「あれ‥?」

誰もいない‥?

「さっき鳴ったよね‥? インターホン」

もう帰っちゃったのかなぁ‥。

「──ぁ」

ご飯の途中だったっけ。

あれっきりインターホンは鳴らなかったから‥‥

私は特に気にしなかった。

間違って来たんだろうって思ったから──。

いつも通りの時間にベッドに入って明かりを消した。

これが事件の始まりになるなんて思いもせずに──。

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