《MUMEI》 「千秋は俺の猫を世話していたんだよ。 あと、千秋に噛まれたら鼻を抓んで逃げなさい、その為の隣人なんだから。」 螢さんが体調を取り戻したのか僕達の話に加わって来た。 「志島……、や、やるな!」 確かに螢さんは元、同室歴が長いだけあるな…… 「あのね、あんたらは普通に普通の学園生活を送ればいいの!」 螢さんに叱られてしまった……。 「僕、千秋様に会って楽しい学園生活になったんです。千秋様がどうなのかは知らないのですが……。」 「僕だって、氷室様にいたぶられたいし!」 「はあ……目を醒ませ!」 螢さんは深く溜め息を吐く。 「僕、起きてますよ……?」 「僕だって毎夜うなされて寝不足だけど起きてる!」 「いーや、あんたらは全く起きとらんっ!」 螢さん、怒っているのか泣いているのか分からない。 前へ |次へ |
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