《MUMEI》

「千秋は俺の猫を世話していたんだよ。
あと、千秋に噛まれたら鼻を抓んで逃げなさい、その為の隣人なんだから。」

螢さんが体調を取り戻したのか僕達の話に加わって来た。


「志島……、や、やるな!」

確かに螢さんは元、同室歴が長いだけあるな……


「あのね、あんたらは普通に普通の学園生活を送ればいいの!」

螢さんに叱られてしまった……。


「僕、千秋様に会って楽しい学園生活になったんです。千秋様がどうなのかは知らないのですが……。」


「僕だって、氷室様にいたぶられたいし!」


「はあ……目を醒ませ!」

螢さんは深く溜め息を吐く。


「僕、起きてますよ……?」


「僕だって毎夜うなされて寝不足だけど起きてる!」


「いーや、あんたらは全く起きとらんっ!」

螢さん、怒っているのか泣いているのか分からない。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫