《MUMEI》 …………。 止血したのはいいが……。 さあ、困った!! 俺は携帯片手にあることを悩んでいた。 救急車……呼ぶべき?? そうして頭をブンブンと振る。 いや、もしそんなことをして見ろ。 逆に珍獣として動物園かなんかに連れ込まれるんじゃ………。 ……。 そんな訳で未だ携帯片手に立ち尽くしているのだった。 ふと、まだ床に倒れて気を失っている人の顔に手を当てる。 そして、床一面に広がっている血の海を見回した。 凄いなぁ…。 普通こんな大量の血を流したら死ぬんじゃないかな…。 そしてまた視線を元に戻す。 ドキッ……!! 俺は思わずその人の顔に釘付けになった。 今さっきまでは気がつかなかったけど、なんだこの人…。 目は閉じられているが、顔の形や、調度良い鼻の高さから物凄い美青年だと伺える。 どんな目をしているんだろう。 俺は期待に胸を膨らませながら、その人が目を覚ますのをジッと待っていた。 しばらくして…… 「ぅ……」 その人の手がかすかに動いた。 前へ |次へ |
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