《MUMEI》

「今度こいつ、おいらんとこの大学に入るんで、国から出て来たんだ。


家のねーちゃん達、たまにしか家に帰ってこないだろ?だから、おふくろさんが、家に下宿させたがってんだけど…」


「親戚だって、やっぱり気ぃ使っちゃうわよね。大学の近くに下宿すんの。」


あたしは、ケーコタンに見とれてた。


…は!あたし、ドロだらけ…


「じゃな、いっくん」


「あ、じゃね、ケーコタン。今度家に来てね!」


「うん、おばさんによろしく。」


はー恥ずかしかった…


久々の再会なのに、こんなカッコで…
相変わらずと思ったろな、ケーコねーちゃん…


…おばさんによろしく…


あんな大人みたいな、挨拶して…


あの、ケーコねーちゃんが……

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