《MUMEI》 「利恵さん運転荒いですね……」 岸君がこっそり耳打ちしてきた。 「利恵さん運転荒いってー」 チクってみました。 「だって……騒ぐのよ……」 利恵さん、眼がざわざわしてますよー…… 「るりねー、ママの運転びゅーんてして好きだよ。」 血統か…… 「そういえば宗方さんの他にも正装していた人いましたね……袴二人に着物の人が、全然宗方さんより爽やかでしたよ。」 「五月蝿いよ岸君!」 まだまだ、ぴっちぴちだから! 「いいからお祓い行きなさい!」 利恵さんは岸君を急かした。 社長だけどめんどいからお祓いは岸君に任せる。 着物で座ると具合悪いし。 岸君は恨めしげにこちらを一瞥し、宮内へ手続きをしに行った。 利恵さんは利恵さんで私用のお守りを買いに瑠璃っちを率いて行く。 ……放置された。 屋台の列びに甘酒が配られている。 「あ、甘酒ー。」 口に出しても誰も応えてくれない。 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |