《MUMEI》

◇◇◇

「───────」

いつの間にか風は静かになって──

穏やかな微風が花を揺らしてる。

夢だったみたいな感覚がして──‥

暫くボーッとしてた。

「凄かったなぁ──」

「‥ぁ‥、うん‥」

やっと我に返った感じだった。

でもまだあの桜吹雪が瞼に焼き付いてる。

凄く綺麗だった。

「ほら(笑)」

「ぇ‥」

「まだ半分余ってるぜ?(笑)」

「‥‥ぁ、うん‥(照)」

あたしは手にしてた匂桜≠‥

またちびちび齧り出した。

◇◇◇

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