《MUMEI》

♪ウオ シアン ニ- フ- ハン.ハオ チョン シェン ション ヘイ シェン ニャオ ヤオ…

(やだ・・・っ!)

父が起きてしまう――!!

戦慄を覚えながら、携帯を手に取った瞬間――ふと、我に返った。

(あたし・・・こんな着メロ持ってない・・・)

――違う。

この歌は・・・

(あたしの中で・・・?)

恵は、歌が自分の中に流れ込んで来ている事に気付いた。

手にした携帯は、閉じられた部分から光を放っている。

まるで、解放を求めている様に・・・。

恵は、恐る恐る携帯を開いた。

ディスプレイに映し出されているのは、何処かの携帯サイトの様だった。

(寝呆けて接続したのかな・・・)

でも、じゃあ

この歌は一体・・・?

恵はディスプレイを見つめた。

――どうやら携帯小説のサイトらしい。

自然と恵の手は、クリックを押していた。

「・・・くろ、ほうおう・・・?」

小声で呟く。

開かれたページには、金色に燃ゆる鳥の様な画像に、『黒鳳凰』と、書かれていた。

(どこが『黒鳳凰』なのよ・・・)

――歌は次第にはっきりと聞こえてきた。

(何なの、この歌・・・)

恵は、振り切る様にページをクリックする。

――瞬間、

ディスプレイからまばゆいばかりの金色の光が強く発せられた。

「・・・・・・っ!?」

恵は、思わず目を閉じる。

同時に、いきなり身体に浮遊感を感じた。

「わっ・・・!?」

強い風を身体中に受けながら、ゆっくりと下降していくのが判った。

(何!?これ!?)

もしかして

あたし、死んじゃう!?

下降速度はどんどん早くなっていく。

(何で!?何なの!?あたしの部屋は!?)

――地獄に、

落ちるのかな・・・。

そう思った。

いつか父が自分に言い放った様に・・・?


『地獄へ落チロ――!!』


(・・・や・・・だ)

死にたくない。

あたし――死にたくない!

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫