《MUMEI》

「やっぱ、女は美人が得なんだね。」


「そりゃーお前理屈なし!女の子は可愛い方が良いに決まってる。

だけど、可愛いってのは勿論、顔だけじゃないんだぞ、わかるな?」


「でも、結局、顔でしょ?あたしも美人に生まれたかった…」


「分かってないなァ、要するにーだ、性格が顔に出るんだよ。

まあ、一目見ただけじゃ作りに騙される場合も多いけどね、結局は人間性だよ。

良い顔したかったら、まず内側から…だね。」


「そんなもんかね。」


「そんなもんだよ。」


「う〜〜」


「いっくんなあ、そんな見た目ばっか気にしてて、中身のない人間になっちまうなよな。

たとえばさ、今、中2だろ?何年か経って、自分は中2の時、何をしてたんだろうって思い出す時に、何も思い出せるもんが無くなっちまうぞ。」


「ドキッ…怖いね。」


「だろ?」

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