《MUMEI》

「うが〜ダメだ、どれも似合わん!」


「う〜ん、中学生位の年って制服が一番似合うのよね。」


「慰めてくんなくっていいんだよ、どーせ…」


その時、近くに来た店員が、声をかけた。
「あら?男児物は、あちらのコーナーですよ?」


「な…、失礼な!!女の子ですのよ!!」


「え!?ほんと?」


「このワンピース、全部下さいな!」
怒りに任せて、ママが言った。


「着てる内に似合う様になるわよ、全く、失礼な店員だ…」


途中〜スポーツ用品売り場で…立ち止まる、いっくん…。
…あ、ユニフォームだ……。


「ねえ、いっくん、パパにも何か買ってったげよ。」


「あ…え…うん…そーだね、出て来る時いじけてたから…」


「デパート行くの?パパも行きたい。」


「ダメですよー女同士で行くんだから。」


「ママは冷たい…いっくん、昔良くプラモデル買いに行った仲じゃないか!」


「んじゃ、お土産はプラモだね、行ってきまーす。」

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