《MUMEI》 ◇◇◇ それが堪らなく嬉しくて‥ 毎日色んなのを作った。 どんなに大変でも‥‥ アイツの為になら頑張れる気がした。 アイツの笑顔の為になら。 「おや、杏子ちゃんにかい?(微笑)」 「ぁ‥、はい。アイツに食ってもらいたくて──(笑)」 大好きだった三色団子。 アイツも好きだといいけど──。 団子を串に刺しながら色々考える。 また新しいのも作ってみようかなって。 午後四時半。 今日もアイツはこの店にやって来る。 ≪ガラガラッ≫ 「こんにちは〜♪」 和菓子を食いに── オレ達に会う為に──。 ◇◇◇ 前へ |次へ |
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