《MUMEI》

「うわああぁぁぁ…ぁ…ッ…ッ…!」



うずくまり……頭を掻き毟る出来杉の声……。



ドラミは、その背後を見つめる……



「死神は―――…」



言いかけるその視線は虚空を漂う…。



「うっうっ……うっ…ッ!…」



やがて出来杉の嗚咽が徐々に静かになると――…




「…死神は………






……いないわ……………。」





ドラミはゴクリと唾を飲んで呟いた…。

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