《MUMEI》

「──リ」

「‥‥‥‥‥‥‥」

「茉莉?」

「ぇ‥っ」

ビックリした‥。

菜摘かいな‥。

「茉莉さ、何か最近ボーッとしてるけど──‥」

「ぇ、せやろか‥?」

内心ちょっとギクッとした。

菜摘はウチの事を一番よう知っとる。

小学校から‥‥

ずっと同じクラスやねん。

せやからウチも菜摘の事はよう知っとる。

色々相談し合ったりもしてきた。

菜摘はホンマに頼りになんねん。

せやけど──

まだ恋文の事は相談出来てへん。

あんまり心配させたないし‥‥‥

自分でも──‥

ちょっと言いにくいねん。

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