《MUMEI》

単純そうに見えるが、実際に通ってみると実に奥深く、また危険に満ちているコースだ…。



心臓破りの巨大エスカレーター…


売店付近に待ち受ける魔のコーナー…


予測不能な方角から人波が押し寄せる人間交差点…


悪魔が蟲くような有楽町線ホームの雑踏…



油断すると痛い目をみることになる!


このコースには魔物が棲んでいるのだ…!



オレもこの通勤経路に慣れない頃は、その魔物に翻弄され、悪戯に乗り換え時間をロスし、有楽町線の電車に乗り遅れることもしばしばだった。


その都度オレは会社の朝礼の最中にそそくさと自席に着き、皆の白い目に晒され“遅刻”という汚点を残してきたのだ…。

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