《MUMEI》

「ち、ちあきさまは
……千守さんと仲良しさんなんですよねぶわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわ!」

新型の電動剃刀で切られた……!
―――――――で、電気はイヤアアアア……!


「 は、は はは……  嫌か、ん?嫌なのか?」

千秋様……さっきから話を反らしてる?


「……変ですぅ 」

千秋様なんか、隠してるに違いない!


あと、その振動ヤダあ……

毛が……、ばさばさと無秩序に落ちるのが嫌だ……!




「千秋どうした?!開けろちーあーきー」

扉を叩く音と螢さんの呼び声が引っ切り無しに聞こえた。


「よく騒ぐ虫だな……」

千秋様は玄関へ向かう。


「×△□○、千花様あ〜〜〜〜……!」

あ、螢さんの叫び声だ。

千秋様は僕や螢さんを叩くけれど千守さんは違うみたい。
大切な弟だから?

でも千守さんは弟じゃないって言っていた。

それに僕だって千秋様に大切にされている筈だし、
だって



チ、チ チチ チ チチチチ チチ チチチチチューしちゃったもんね……!

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