《MUMEI》
覚醒
目の前に森を守るワーウルフがいる。しかもダイヤワーウルフ。シュウはワーウルフに質問を沢山したかった。
『なんで僕なの?』
ワーウルフはおすわりを止めてシュウに擦り寄る。
《分からない。ただ、私を起こさないようにしてくれただろう?純粋なものがあるんだと私は思う》
確かに大人でもワーウルフを使い魔にするものはとても少ない。

『僕自身まだ分からないよ』
シュウは困った顔をワーウルフに見せる。
《ふふっ、もう充分覚醒してる。あとは能力を伸ばすだけだ》
『えっ??』
《だーかーら。能力だっつってんだろ。シュウには魔力は充分有る。》
『う、うん』

圧倒されるまま帰宅をした。林檎を2つ家の前でもぎ、ワーウルフに1個渡す。ワーウルフはくんくんと匂いを嗅いだ。
『林檎だよ』
《食べても平気か?》
『うん』
シャリっという音がしたと思うと芯と種以外は綺麗に食べていた。

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