《MUMEI》

…いっくんの顔色が、一瞬変わった…


いっくん自身、気付いてなかったのね。野球を取ってしまったら、今の自分に、何が残るのかってこと…


いっくんを心配する真夜ちゃん。


…☆…☆…☆…☆…☆…


「いっくーん、おに〜ちゃんよ!」


「へーい、いるよー。」


「あれ?何やってんの?」


「復習」


「え?」


「あたしは、中2の時〜良く勉強したって思い出せるように。」


「ジョーダン!」


「うがっ!中身のある人間になれっつったのは、おに〜ちゃんじゃないか!」


「中身っても色々あって…う〜〜、まあ、勉強はしないより、した方が良いに決まってるが…しかし、薄気味わり〜〜。」


「あ、ここ教えて、解んないんだ、ここも…それと…全部だ。」


「どれ?」


調子狂うな…


いつも、おいらが来る時間になると、バット担いで逃げ出してた子が…


実際……らしくないよ…

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