《MUMEI》
父の説明
「これは?」


俺は、写真を見つめた。


そこに写っていたのは、昔の俺に似た、可愛い系の少年ばかりだった。


「旦那様と性行為を行った少年達だ。

皆、一夜限りだがな」

「どういう…事?」


そして、俺は


旦那様が、八歳〜十歳位の

体毛も無く、声変わりもしていない少年しか愛せない体だと知った。


「はっきり自覚したのは、お前に会って…
お前を抱こうとした夜だったらしい。

主に土下座されたのは、初めてだったな」


土下座


旦那様は、俺を傷付けた事を父に謝罪したのだ。


「旦那様はお前を心から愛していた。それは、本当だったと思う。

そして、抱けなくなった今でも、旦那様にとってお前は特別だ。

おそらく、お前は、旦那様にとって、唯一信頼できる大人だからな」

「そんな…」


俺は、大人ではない。


未だに、無知で馬鹿な子供だ。


それなのに、旦那様の中で俺は大人の部類に入り、子供の


恋愛対象の枠から外れてしまった。


「執事として、主の信頼を受ける唯一の対象になるのは、最高の名誉だ。
それとも、旦那様を見捨てて、…執事をやめるのか? 旦那様はお前の意志を尊重すると言っているぞ」

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